仕事で差がつく!新入社員9つの心得

私は毎年、50人近くの新入社員の受け入れを担当していますが、毎年彼らを見ていると、グングン成長して上司かの評価の高い者、そうでない者との差が出てきます。

今回、人事担当として新入社員を見てきた私が気づいた、仕事をする上で新入社員のうちから意識すべき9つの心得を紹介します。

ちなみに、これから紹介する内容には私自身が新入社員の頃から意識してきて良かったと思うことや仕事をする中で重要だと気づき、新入社員の頃から意識しておけば良かったと思うことも含まれています。

 

1.あいさつを忘れない

あいさつは人間関係構築の第一歩

仕事ではまず何より人間関係の構築が非常に重要です。

入社して少し経てば誰もが気づくことですが、会社では細かく業務が分けられているため、一つの仕事を回すために多くの人と関わりコミュニケーションを取らなければ仕事を進めることができません。

逆にたくさんの人から信頼を得られれば、難しい仕事に協力してもらえたり、無理なお願いを聞いてもらったりすることができます。

しかし、入社直後は社内での人間関係はほぼゼロに等しく、その状態からどうやって人間関係を構築していくのでしょうか。

答えは簡単、あいさつです。

もちろん、あいさつをすること自体は当たり前のことです。

これをプラスに働かせるためには「自分から」「明るく」することがポイント。

別にバカでかい声であいさつしろと言っているわけではありません。

相手に聞こえるように、顔を上げ相手の目を見て言えば、十分印象は良くなるのです。

なぜこんな当たり前のことを書いたのかというと、この当たり前のことができる者が少ないからです。

既に社会人という方は、自分の職場で自らあいさつができる人はいるか、思い浮かべてください。

日々のあいさつ一言で人間関係を構築できるなら試さない手はありません。

仕事始めの「あいさつ」

ここまで日々のあいさつにフォーカスしてきましたが、言ってしまえば小学生から言われ続けてきたことでしょう。

ここからは仕事をする上での“あいさつ”にフォーカスします。

何かプロジェクトなどのメインプレーヤーとなり関係者に依頼事をするときは、可能な限り自らあいさつに出向くことをオススメします。

どのような場合にそうするのかというと、人それぞれの感覚によりますが、僕の場合は一定期間、またはある程度の負担をかける時はあいさつに出向いています。

例えば、新入社員研修を担当しており、誰かに講師をお願いする場面では、講師として講義内容の検討、資料作成、そして当日講壇に立ってもらうことになります。

このレベルなら直接あいさつに伺うと良いでしょう。

毎年お願いしているとしても、です。

初めて依頼する時は直接出向いて説明し理解を得ることから始まることは言うまでもありません。

もちろん、終わった後はお礼をするのが当然ですが、終わった直後と、その翌日以降初めて会う時(すれ違う時など)にも「先日はありがとうございました」と一言添えればベストです。

 

2.どんな仕事もまずやってみる

まずやってみることのメリット

新入社員の時は何をするにも初めて尽くしです。

そのためまともな会社であれば上司や先輩は仕事を引き継ぐために指導してくれるはず。

その時、優秀な新入社員の中にはいろいろと考えが巡り、ツベコベ言って行動しない者がいます。

しかし、この段階では言われた通りにまずやってみることをオススメします。

なぜなら新入社員に与えられる仕事は大抵諸先輩方から引き継がれてブラッシュアップされてきたルーティンワークだからです。

やり方を何度も改善してきた仕事であるため、仕事自体ではなく正しい仕事の進め方を覚えることができるのです。

また「素直な印象」は若い時期の武器にもなります。

誰しも素直な部下が好きなものです。

部活やサークルの後輩を思い浮かべれば納得できると思いますが、話をよく聞く部下や後輩にはいろいろなことを教えたくなるもので、素直に人の話を聴くことができる人は多くの情報を得ることができます。

また、聞き分けが悪いという悪い第一印象を払拭するのは相当時間がかかる一方、始めに素直なイメージを持たれれば後で上司に言い返す機会があったとしても「普段は素直なヤツが言い返してきた。何か思いかあるに違いない」と逆にプラスに働く可能性があるのです。

質問も積極的に

素直に話を聞くのは良いですが、分からないことや疑問に思うことは積極的に質問しましょう。

一見矛盾しているようですが、ここでの質問は「行動するために」するものです。

新入社員なのだから分からなくて当たり前ですし、質問することで行動しようとしていること、そして考えていることが相手に伝わります。

分からないことを分からないままにして行動できない、あるいは行動してしまって失敗するより、思い切って聞いてしまえば良いのです。

「自分で考えろ」と言われたら考えてみれば良いのです。

考えてみて分からなければどこまで考えて、何が分からないのかを伝えれば、ヒントや答えをくれるでしょう。

 

3.目的意識を持つ

目的意識はモチベーションアップに繋がる

どんな仕事にも必ず、なぜやるのか、何のためにやるのかという目的があります。

これを必ず意識して仕事をしてください。

なぜなら、目的が分かれば自分がどんなことに貢献できているのか分かるから。

たとえ新入社員であっても、自分がした作業が役に立つことが理解できればモチベーションが上がります。

モチベーションアップの方法については詳しく紹介した関連記事があるので、是非ご覧ください。

✔︎ 関連記事:仕事のモチベーションアップ!成長を実感できる7つのポイント

目的意識は改善にも繋がる

さらに、目的意識を持って仕事をすれば、業務の改善点を発見することができます。

目的に沿わない業務をしていると感じたら、そこを目的に沿うように改善したら良いのです。

また、仕事をしていて判断に迷うことがあれば、目的に立ち返ることで、判断のヒントを得ることができるようになります。

業務の改善や仕事の判断については、しばらく仕事をこなしていくことで考えが及ぶようになります。

入社したばかりの方は業務の改善や自分で判断することなどできないと悲観するのではなく、経験や知識が蓄積されてくれば、いつか必ずできるようになるので今は目の前の仕事をこなすことに注力してください。

 

4.関係者・キーマンを意識する

“良い仕事”は関係者の意識から

関係者を意識するとは、自分の前のプロセス(前工程)と後のプロセス(後工程)を意識することです。

もっと具体的には、自分が与えられた仕事は誰から依頼されて誰に渡すのか考えて仕事をしてください。

そうすることで、仕事の仕上がりに差が出てきます。

不思議なことに「誰」を意識すると、間違いがないよう細かいとこまでチェックしたり、資料を見やすく体裁を整えたりしたくなるのです。

あの人はここを気にするからこの部分を整理しておこうとか小さなことでも良いので、自分なりの付加価値をつけて仕事を次の人に繋ぎましょう。

仕事をスムーズに進めるために

また、キーマンの把握も仕事をスムーズに進める上で非常に重要です。例えば決定権者を把握しておくこと。

いくら担当者ベースで話し合いをして相手を説得できたとしても、決定する人が上にいて、断られる可能性があります。

若いうちは特に多いでしょう。

そこで、キーマンを把握しておき、自分の上司にお願いして事前に軽く考えを伝えておいたり、人柄を把握して効果的な説得方法を考えてみるのです。

自分が普段から関わりを強くして仲良くなっておくのも良いでしょう。

仕事はもっと合理的に進むと思うかもしれないが、想像以上に生身の人と人との関わりで成り立っていて、感情が結果を左右することもしばしばあるということを覚えておいてください。

 

5.情報共有を怠らない

報告・連絡・相談(ホウレンソウ)という言葉がありますが、まず報告と連絡を習慣づけることから始めましょう。

上司や先輩は、引き継いだ仕事がちゃんと回っているか不安です。

その意味で最低限、自分の業務の進捗状況を報告する義務があると考えてください。

上司や先輩は報告を聞いて安心します。

安心できれば信頼感は高まり、さらに仕事を任せてもらえるし、評価は高まるでしょう。

また、上司や先輩の目や耳となり、得た情報を自分だけのものとせずチームで共有してください。

目まぐるしく市場環境が変わっていく現在、いかに早く情報を得られるかが勝負です。

その勝負に貢献する方法が上司や先輩への報告・連絡なのです。この報告・連絡だけでも十分な成果と言って良いでしょう。

 

6.仕事の優先順位を意識する

入社後しばらくして、ある程度仕事を自分で回せるようになってくると「本当に終わるのか?」と思うような量の仕事が降ってくることがあります。

今困っている方もいるでしょうし、実際にそうなったらどうしようと不安な新入社員もいるのではないでしょうか。

しかし安心してください。

時には遅くまで残業する必要はあるかもしれませんが、納期を守り、全てのタスクをこなすための考え方があります。

それは仕事の優先順位を意識することです。

具体的には順位付けだけでなく、いくつかのステップを踏む必要がありますが、新入社員のうちから与えられた仕事に優先順位をつけて処理する習慣をつけておきましょう。

具体的な手順とその詳細については関連記事を参照してください。

✔︎ 関連記事:定時に帰るためのタスクの進め方。誰でもできる7ステップで紹介!

 

7.ルーティンワークを楽しむ

楽しい仕事は自分でつくる

新入社員や若手のうちはルーティンワークを担当することが多いです。

ルーティンワークはその名の通り、スパンの長短はあるものの、何度も同じ作業の繰り返しであるため単調でつまらない仕事と思うかもしれません。

しかし、意識一つでルーティンワークはとてもクリエイティブでワクワクするような仕事に変わるのです。

そのポイントは「改善」と「発見」です。

まずは改善について、諸先輩から長年引き継がれてきて改善点などないと思うかもしれませんが、取り巻く状況は刻々と変化しているため、その変化に仕事が対応していないことがあります。

また、技術の発達により、今のやり方をもっと効率よくできるようになっているかもしれません。

では、どうすれば改善点に気付けるか。ここで前述した「目的意識」が効いてくるのです。

目的は何か考えるということは、その仕事がある背景を知る必要があります。

背景を知る過程で現在の状況と矛盾を感じることがあります。

ここが業務の改善点に繋がるし、時には業務自体不要になるかもしれません。

また、同じ作業を何度も繰り返していると、面倒だと感じる部分が出てくるでしょう。ここも改善点に繋がります。

なぜなら面倒というのは楽にやりたいという感情の裏返しであり、楽になるイコール効率的になるということだからです。

じゃあ「どうすれば楽できるのか?」を考えることで改善することができます。

実際に改善するのは難しいことがあるかもしれませんが、改善点を見つけることは意外と簡単なのです。

今すぐに改善できないとしても、改善点をメモしておくことで、将来知識やスキルが身についた時に実現し、自分の成果とすることができるでしょう。

もちろん、上司や先輩に相談してヒントをもらうことですぐに実現できるかもしれません。

ルーティンワークから学びを搾り尽くす

次に「発見」について、これはすぐにできるものではないが意識としては重要なので紹介します。

ルーティンワークに取り組む時、その業務に関係することがないか、常に意識してみてください。

周囲の会話、自分の他の業務、テレビ新聞ネットなど、アンテナを高くして全ての情報に、自分が担当するルーティンワークに関係することはないか意識する。

そうすることで、ルーティンワークの中で何も意識しなければ見逃してしまう重要な情報を発見できる可能性が高まるし、他の情報と関連付くことで知識の定着にも繋がります。

少し分かりにくいかもしれないので、私の経験を紹介します。

ある時期、私は残業時間の管理を任されていました。

作業としては一定の残業時間を超える人の情報を各職場の課長から集めてリスト化するだけですが、そこにはどんな業務で残業が多くなるのか書かれています。

初めはただリストを作るだけでしたが、ある時周囲の会話から、将来どんな事業に注力するのかという経営に関する話が聞こえてきたのです。

その時リストに載っている業務内容との関連に気がつき、ある部門が忙しい理由と事業部の将来展望を考えるヒントになったことがあります。

当時は経営についての重要な情報は新入社員の私には教えてもらえなかったので、密かにテンションが上がったことを覚えています。

 

8.同期を大切に

会社によって多い少ないはありますが、同期がいますよね。

同期は仕事が上手くできないときには良き相談相手になり、将来は切磋琢磨するライバルにもなり、そしてプライベートでは遊び仲間になり、将来家族ぐるみでの付き合いも生まれることもあります。

また、私の事業部門のトップから聞いた話ですが、今は多くの同期が様々な部門のトップとなっているため、難しい依頼事でも相談しやすいといいます。

入社して30年経っても同期との関係は続き、自分の仕事を進める上での強い味方になるそうです。

このように、会社生活を送る上で同期の存在は非常に重要なことだと分かるでしょう是非とも同期との関係は大切にしてください。

 

9.仕事からの逃げ道をつくる

最後に、仕事をしていると自分ではどうしようもなく追い詰められることがあります。

膨大な仕事量や難しい仕事、人間関係など、会社員として働くには自力で解決できない問題が起こることがあるのです。

そんな時、仕事からの逃げ道を作っておくことをオススメします。

例えば、以下のようなこと。

  • 仕事を忘れられるくらい打ち込める趣味を持つ
  • 万が一会社を辞めざるを得なくても転職できるようにスキルを身につけたり資格を取得するための自己啓発に取り組む

どうしようもないストレスに追い詰められると、自分の目の前には一本道しか見えなくなりがちですが、実は見えていないだけで、何本もの別の道もあるということを知っているだけでも心持ちは違うはず。

また、会社を辞める気などサラサラなくとも、何かあった時のために転職サイトに登録しておいたり、情報収集をしておくと安心感に繋がり、その安心感によって仕事に集中することができるでしょう。

 

最後に

今回紹介したことを実践し日々の業務に取り組めば、同期より早く職場の戦力になれることは間違いありません。

それでも仕事に慣れてくると、自分の成長や仕事が面白くないと感じることもあるかもしれません。

その時は是非問い合わせいただきたいと思います。

私自身、入社して数年間は仕事が嫌で仕方なく転職を考えたこともありました。

幸いにも今は高いモチベーションで仕事に打ち込めているので、この経験からアドバイスできることがあるはずです。

また、僕は中途採用担当をしているので転職に関しても相談に乗れるでしょう。

本ブログには他にも仕事や転職に関する記事を載せているので、是非ご覧ください。

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