転職をやめたら仕事が楽しくなったという話【管理人経験談】

こんにちは。現役メーカー人事のハルダディです。

今日は、僕自身の経験談をお話しします。

テーマは「転職をやめたら仕事が楽しくなった」という話です。

風神クン
仕事が楽しくなくて転職したかったんじゃないの?
太陽サン
最初はそう思ってたらしいけど、もっと違う理由があったんだって!

僕は新入社員時代から、いつか転職したいと考えていました。

でも、初めて登録した転職エージェント「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーの一言がきっかけで、転職について考え直すことになりました。

僕が転職をやめるまで

話は就活生の頃までさかのぼります。

僕が就活をしていたのは2009年12月〜2010年4月です。

風神クン
ずいぶん昔までさかのぼるんだな…
太陽サン
そうだね。転職したくなる理由が就活にも隠されているんじゃない?

そうなんです。

当時の僕はやりたいこと、働きたい会社がありませんでした。

それどころか、働きたくありませんでした。就活はしてるけど、お金さえあれば働きたくない。この時のことを自分自身で「潜在的ニート状態」と呼んでいます。

就活から入社までの話

僕が就活をしていた2009年というのは、リーマンショック直後の就職氷河期と呼ばれる時期でした。

「内定取消し」という言葉が流行ったのを覚えていますか?

そんな時期に就活していたもんだから、元々働きたくなかった僕にとって就活をネガティブに感じていたことを覚えています。

そんな中、幸運にも僕の周りには熱心な就活生が多かったので、一緒に就活することで情報やエネルギーをもらいながら何とか今の勤務先から内定をもらうことができました。

確か、40〜50社くらいエントリーシートを出したと思いますが、内定をもらえたのは1社だけです。

でも、働きたい会社はなかったので、内定先への思いはそれほど強くはありませんでした。

とにかく就活を終えられることにホッとしたことを覚えています。

その後、入社までは大好きなサークル活動に打ち込みました。

また、後でキャリアについて悩みまくるヤツが学生就活支援団体で後輩たちに就活についてドヤ顔で語ったりしていました。

今思えば笑っちゃいますが、本当は就活支援をしたかったのではなく、そのメンバーと活動するのが楽しかったんですよね。

まさに「大学時代は人生の夏休み」と思っていた典型的な大学4年生を謳歌していました。

その後、ドン底の社会人生活が始まるとは知らずに…。

入社から配属まで

さてさて、時は流れて2011年4月、イヤイヤ大学を卒業した僕は今の勤務先に入社しました。身バレしそうなので明言しませんが、勤務地は学生時代過ごした地域とは全く違う土地です。

入ってすぐにしんどかったことは朝起きることでした。

毎朝6時に起きるのはホント地獄でした。

当時は、学生時代夜中の2時3時に寝て昼頃に起きる生活をしていたからだと思っていましたが、多分、慣れない環境で精神的に不安定だったのでしょう。

入社後約1ヶ月は研修期間ですが、その期間も終わり、いよいよ本配属。

告げられたのは「人事部門」配属でした。

人事という仕事は採用イベントで会社紹介をしたり、研修を企画したり、人を評価したりするくらいのイメージしかありませんでした。特に人前で話すことが大の苦手だったので、人事だけはやりたくないとまで思っていました。

そんな僕が配属されたのは人事部門。悩める日々が始まったのでした。

転職エージェントに登録するまで

人事としてのキャリアがスタートした僕は、とにかく転職すべきベストタイミングを考えるようになっていました。

当時、転職するには3年以上社会人経験が必要だろうと思い(実際そんなことはないことに後で気づきましたが)、仕事はイヤだけど丸3年頑張ってみようという結論に至りました。

3年が経過する中で、転職以外にも異動希望を出して勤務地変更や職種変更を願い出たこともありました。

会社自体にそれほど不満はなかったので、3年経って異動希望が叶えばそれでも良いと考えていましたが、残念ながらそれは叶いませんでした。

また、3年目で学生時代からの付き合いだった妻と結婚し、互いにそろそろ転職を本気で考えようと話し、いよいよ転職活動を始めることにしました。

転職したかった理由

風神クン
いつ転職してもおかしくない状態だったんだな!ところで、結局転職したかった理由ってなんだったっけ?
太陽サン
えーっと、「人事部門に配属されたこと」かな?

ここまでで、転職したかった理由を一部書いたのですが、ここでまとめます。

  • 学生時代に過ごした大好きな土地で働きたかった
  • 苦手意識を感じる業務が多い人事という職種を変えたかった

キャリアアドバイザーの一言

当時はまだ中途採用業務に携わっていなかったので、転職活動をするにしても何をすれば良いか分かりませんでした。

なのでとりあえず有名なリクルートエージェントに登録しました。

登録するとすぐに連絡があり、数日後にはキャリアシートを作って面談することになりました。

あらかじめ僕の希望を伝えていたので面談ではすぐに求人を紹介されましたが、今の経験ではマッチする求人がなく、あったとしても年収半減ということを伝えられたのです。

現実を突きつけられ僕は落ち込みましたし、「仕事を見つけてくるのがエージェントの仕事だろ!」と心の中で毒づきました。

しかし、僕が転職をやめるきっかけとなったのは、求人の少なさでも年収の低さでもありません。

それは、キャリアアドバイザーから出た次の一言でした。

「その土地で子育てしたいという希望があっても、将来お子さんが苦労するかもしれませんよ。」

その理由は、今手にした職を投げうってその土地の企業に就職したら年収が下がるため今の生活水準は維持できない。将来給与が伸びなければ子供の学費捻出に苦労し子供のやりたいことをさせてやれないかもしれない。ということでした。

最初は納得できませんでした。

ただ、求人を紹介してナンボの転職エージェントが転職を勧めないということはよっぽどなんだなと思い、本当に転職すべきか考え直すことにしたのです。

転職をやめた理由

風神クン
転職エージェントって、将来のことまで真剣に考えてくれるんだな!人生相談でも行ってこようかな…。
太陽サン
見直したね!ところで、最終的に転職をやめたのはなんでだろう?

実は、僕が転職を完全にやめたのは、転職エージェントとの初面談からしぼらく経ってからでした。

なので厳密には、この時点では、一旦転職を諦めて経験を積むことに専念することにした。と言う方が正しいです。

この時の理由を次にまとめますが、あくまで僕たち家族の結論です。価値観は様々ですから、自分でよくよく考えてください。

転職を”一旦諦めた”理由

  • 働きたい地域で転勤なしの地元企業に転職すると年収半減
  • 現職よりその地方への転勤可能性がある大手企業に転職しても、結局再転勤のリスクがある。

やっぱり僕は生活水準を落とすことができなかったんですね。

それに人事部門にいることで将来もらえるであろう給与水準が分かっていたこともあります。

これが、転職を一旦諦めたときの理由です。

転職を諦めた後

ここからが、転職を一旦諦めた後で起きた心境の変化です。

転職をやめた理由と言えばこちらの方が当てはまると思っています。

仕事の面白さが分かってきた

転職を諦めた頃から、自分の裁量でできる仕事の領域が増えてきました。

その中で自分の仕事でどう貢献できるのか分かってきて、やりがいを感じるようになりました。

やりがいというものは、ある程度知識や経験を積んではじめて実感できることに気がついたのです。

土地に慣れてきた

正直、今住んでいる土地に慣れてきたことに明確な理由は挙げられません。

むしろ、なんとなく、入社後数年の仕事を覚える辛い時期に慣れた土地や親しい友人に甘えていただけなんじゃないかと思っています。

会社の良さが分かってきた

人事をやっていて良かったと思う点ですが、ちょうど転職を諦めた時期から中途採用業務を任されるようになりました。

そんな中で僕が受け入れを担当した方々から「良い会社だ」という話を聞きました。

人事に向かってネガティヴなことはなかなか言えないと思いますが、しようと思えば再転職できるこの状況で再転職した人はまだいませんので嘘ではないと思っています。

転職をやめて本当に良かったと思うこと

学生時代過ごした土地に帰りたかった僕たち夫婦にとって、土地に慣れてきたことは良い変化でした。

しかし、僕自身本当に良かったと思うのは仕事の面白さが分かったことです。

転職を諦めた時、改めて自分の仕事について考えました。

自分がどんなことに貢献しているのか。どんなスキル・知識を得ることができているのか。何に面白さを感じているのか。

転職するしないに関わらず、自分のキャリアについて考え抜くことは重要です。そうすれば転職した後、また転職をやめた後のモチベーションが大きく変わります。

今の仕事にどれだけ本気で、主体的に取り組めるかが仕事を楽しくする鍵となるのだと実感しました。

風神クン
転職やめた後の変化がスゴイな…。てか、ハルダディの会社ってめっちゃホワイト企業じやないか?
太陽サン
確かに…転職したかった理由に、会社への不満が一つもないよね。

以上が、「転職をやめたら仕事が楽しくなった」という話です。

転職活動を踏みとどまらせてくれたリクルートエージェントさんには大変感謝しています。

そして、改めて思うのですが、僕が転職をやめて良い方向に進んだのは、勤務先がホワイト企業という前提があったからだと思います。

おそらく、ブラック企業に勤めていて「仕事が楽しくなるのは自分次第」と考えて転職活動しないとしたら、それは思考停止に陥っているかもしれません。そんな状態では頭は大丈夫と思っていても体が先に悲鳴をあげて潰れてしまいます。

悩んでいるなら、改めて会社に残るか、転職すべきか考えてみてください。

転職すべきか迷った時は?

転職すべきか迷ったらまずは以下のことを考えてみてください。

  • 転職したい理由を明確にする
  • 転職したい理由は転職で解決できるのか

この2点が明らかになれば、誰かに相談する時に判断材料をもらいやすくなるでしょう。

転職活動を一人で考えるのは限界がありますし、リスクがあります。

転職を成功させるには様々なことを検討しておく必要があります。業界の市場動向、志望企業の業績、今後のキャリア、プライベートの将来設計…挙げたらキリがありませんし、何が重要なのかも分かりません。

そんな時相談できるのが転職エージェントです。

僕自身、そんなつもりはなかったのですが、結果的にキャリアアドバイザーの助言によって転職しないという選択肢をとりました。

最終的に転職するしないに関わらず、キャリアのプロのアドバイスは一度は聞いておくべきです。

僕は本気で転職したい方を全力で応援する

最後に、転職に関する僕の思いを綴って経験談をまとめます。

僕は、多くの方がより良い職場環境を求めて転職をすることで、社会は変わると信じています。

ブラック企業から人が少なくなり、より良い企業に人が集まることでブラック企業は淘汰されていくと考えています。

今後は生産年齢人口の減少により、その傾向が顕著になってくると考えています。

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2017.11.05

もしかすると、今はブラックとまではいかない企業もホワイトと呼ばれる努力をせざるを得ない状況になるかもしれません。

こういった状況は全ての働く人にとってメリットになるので、中途採用担当として、また自分自身の転職活動を通じて得た気づきや知識・ノウハウをブログで発信しています。

本気で転職したいという方にはまず以下の3記事を読んでいただきたいと思います。

【本気で転職したいならまず読んでほしい3つの記事】

これらを読めば「自分なんかが転職できるのか」と不安を抱えている方も、転職のハードルが低く感じるはずです。

皆さんの転職活動を、陰ながら応援しています。