私は昔からいわゆる「あがり症」で、人前で話すのが大の苦手でした。
学生時代、人前で話せないことは将来仕事をする上で障害になると考え、克服したいと考えるようになりました。
いくつかハウツー本を読んでみましたが、結局「しっかり準備し練習して臨め、そして場数を踏んで慣れろ」ということが書かれているものばかりでした。
それは理解できたのですが、実際に学生時代に人前で話す必要はありませんでしたし、また自らチャレンジする意欲もなかったので全く克服することはできませんでした。
そして、そのまま社会人となり、人前で話すことが多い人事部門(採用、教育担当)に配属されてしまいました。
追い詰められた私は、学生時代に本で読んだことを実践しようと思いましたが、現実には練習する時間がないことが多く、いつも失敗して余計に人前で話すのが怖くなってしまいました。
この記事を読んでいる方、同じような経験をしているのではないでしょうか?
こんないわゆる「あがり症」な私ですが、今は数十分のプレゼンや講義も人並みにできるようになりました。
結婚式でスピーチをしたときも、学生時代を知る親が見てびっくりしていました。
相変わらずアドリブはききませんが、少なくとも人前で話すことが極度にイヤということはなくなりましたし、聞いている人からも聞き苦しい姿には映っていないと思います。
では、失敗を繰り返すばかりだった僕がどうやってその状況を打破し、克服できたのか。
今回はその答えを紹介します。
目次
人前で話すのが苦手ならカンペを見てしまえ
結論から言いますと、答えは「カンペを見ること」でした。
ある時ボーッとテレビを見ていると、政治家が記者会見で下を向いて何かを読んで話している姿が目に入りました。
僕の仕事の状況とはかなり違いますが、この時「政治家だってカンペ読んでるんだから」と開き直り、話したいことを一字一句セリフとして書き起こすことにしました。
伝えるべきことを正しく伝えるのが大事で、話し方や見てくれはこの際どうでも良い(実際は良くないですが…)と考えたことが正解だったのです。
話したいことを全部書いて持っておくことで、頭が真っ白になって失敗し、また人前で話すのが怖くなる、というスパイラルは避けることができました。
それからというもの、カンペを使って何度も何度も人前で話しているうちに、不思議とカンペを持たなくても話せるようになってきたのです。
今の状態になるまで5年くらいはかかったと思いますが。
確かに、本で読んだ「しっかり準備して、場数を踏む」というのは正しいことでした。
ただ、極端に人前で話すのが苦手な人は、入り口での工夫が必要だったということです。
話し下手を克服するために使ったカンペとは
初期のカンペ
一字一句セリフを書いたカンペをつくっていました。
初期の初期にはメモをそのまま読んでいたこともありますが、聴く側から見たら読んでいるのがバレバレで不自然だったでしょう。
ただ、原稿を用意することで安心感を得ることができました。
この安心感が克服へのキッカケとなりました。
慣れてきた時期に作ったカンペ
骨子を箇条書きにしたメモを使うようにしました。
ただし箇条書きの場合、メモをしっかりと理解しておかないと、本番でメモを見たとき何のことか分からなくなります。
これではカンペを持たないのと同じですので注意が必要です。
バレずにカンペを見る方法
当時の私にはやっぱりカンペはカッコ悪いという意識があったので、1、2分のちょっとしたスピーチなら、カンペを見ずに頑張っていました。
長く話す必要がある時は、聞き手の方に少しの情報でも配布資料として紙やパンフレットを配りました。
私はその配布資料やパンフレットを読むフリをして、自分のカンペを貼り付けて読んでいました。
若手のうちは人前で話す場は大体自分の担当業務として決まっているので、徐々に似た内容のプレゼンが増えてくるので意外と何も見ずに話せるようになります。
私みたいに5年間くらいかかる方もいると思いますが、諦めずに話す機会があればチャンスと思って挑戦してください。
私自身の経験から、必ず克服できると保証します。
人前に出るときのメンタルコントロール方法
人前で話すのは緊張するもの
人前で話すのことはイヤではなくなりましたが、緊張しなくなった訳ではありません。
正直、相変わらず話す前は心臓バクバクです。
緊張するのはどうしても避けられませんが、話しながら落ち着くコツを掴めるようになったという感じです。
この経験から、落ち着くコツを掴むこと、つまりメンタルコントロールが最も重要と考えています。
落ち着けば誰でも人前で話すことはできるはずです。
友人などと1対1で日常的に会話するとき準備する人はいません。
会話中に頭に浮かぶ思考を言葉にしていますよね。
落ち着きを取り戻した時に、これができるようになるのです。
話が得意な人イコール緊張しない人と言っても良いくらいだと思います。
人前で落ち着くためのコツ
では、具体的にどうすれば落ち着くことができるのでしょうか。
私が実践しているのは以下の方法です。
・カンペを用意する
カンペ自体が精神安定剤になります。
・聴いてくれる人に話しかける
これは人により意見が分かれると思いますが、私は相槌を打ってくれたり、話の内容によって表情を変えてくれる人の顔を見て、その人だけと会話するイメージで話します。
逆に顔を見ると緊張するという人は壁を見る方が良いと思います。
・失敗を気にしない
これはハッキリと言います。
聞く側は話は聞いてくれていますが、ちょっと噛んだとか言葉に詰まったことなど、終わった後しばらくしたら、全く覚えていません。
聞く側はあなたの失敗を見に来たのではなく、話を聞きに来ているのです。
自分の失敗を気にすることは全く意味の無いことと考えを改めましょう。
この記事を読んでいる方も自分のことを振り返ってみてください。
話の上手い下手の印象はあるかもしれませんが、誰かの失敗なんて気にしないのではないでしょうか。
・いくつかの締めパターンを用意しておく
カンペづくりと似ていますが、どうやって話をクローズするか状況に応じたセリフを用意しておくのです。
クロージングのセリフを考えておくだけで話が締まります。
まずは人前で話すことに慣れることに専念するのが目的ですから、月並みな言葉で問題ありませんので考えておきましょう。
話がグダグタ続くよりずっと印象が良くなります。
おわりに
以上、私自身が人前で話せるようになった経験から気付いた、人前で話すことに慣れるコツを紹介しました。
今回紹介した方法を試してもうまくいかなかった場合、何か別の原因があるかもしれません。
相談に乗りますのでお気軽に問い合わせくださいね。
また、苦手を克服しても仕事自体にモチベーションが上がらない。今の仕事を辞めたい。という思いが捨てきれない場合、転職を検討しても良いでしょう。
本ブログの転職関連記事を読んでみてください。何かお役に立てる情報があれば幸いです。
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