現役メーカー人事のハルダディ(@haru_dadd)です。
こんなことを考えたことはありませんか?
今回、そのヒントとなる本「働くみんなのモティベーション論」を読みましたので紹介します。
この本を読んだきっかけは、私が経験したモチベーションアップの経験から、モチベーションについて勉強したくなったためです。
まずは私のモチベーションに関する経験からお話したいと思います。
私自身の仕事に対するモチベーションの変遷
私が人事として従業員のモチベーション向上に貢献したいと思うようになったのは、入社6年目の頃です。
それまでは、上司の指示を受けるがままに、そして上司の希望に沿うように仕事に取り組んできました。
それは自分で考える必要がないし、責任もないので楽で良いと思っていたからです。
しかし4〜5年目くらいの頃から単に作業をこなすだけの仕事に退屈さを感じ、早く仕事を終えるために手を抜くようになっていきました。
振り返ればあの時の自分は、悪い意味で楽をしたいと思っており、仕事が振られるとその気持ちが表情に出ていたはずなので、とても仕事を振りにくい部下だったと思います。
仕事に対するモチベーションは低いまま仕事量だけが加速度的に増えていき、ついには「転職」が頭をよぎる頃、まさに6年目の春、所属する課に初めての後輩が入ってくるという転機が訪れました。
そのため、後輩には今までやってきた仕事を引き継ぎ、私は上司から仕事を引き継ぎました。
上司から引き継いだ仕事は考える要素が多く、自分で考えることに慣れていなかった当初はしんどいものでした。
しかし同時に、自分の考えや思いというものを持って仕事に取り組むようになりました。
さらに、課では取り組んだことのない仕事、つまり自分の成果がオリジナルとなる仕事を任せてもらえるようにもなってきました。
それからというもの、仕事の中にそれまでなかった「やりたいこと」が生まれ、自分の仕事に関する情報への感度も高まりました。書店で関連書籍を探したり、ネットニュースも自分から情報を取りに行くようになりました。
任される仕事の質が変わることで、こんなにもモチベーションが高まるのだと驚きました。
自分の知らなかった自分が現れた。そんな感じです。
働くみんなのモティベーション論
こんな風に自分のモチベーションの変化を振り返ったのは「働くみんなのモティベーション論」を読んだからです。
本書のコアとなるのは、自分がどんな場合にモティベーションが高まるのかについての「持論」を持つことでやる気の自己調整をできるようにしよう、というもの。
ただ読むのではなく時折エクササイズを交えながら自分のことに置き換えて読み進めていく形式です。
様々なモチベーション理論が紹介されているのですが、自分が「なんとなく、こんな時にモティベーションが高まる」という曖昧なものを理論を基に明確化するとともに、科学的に検証された理論的背景を知ることで「持論」に自信が生まれます。
一つ一つの理論が詳しく具体例を挙げながら紹介されているため、少々長め(文庫版で400ページ)ですが、正しく理解することが可能です。
本書は世代を問わず全ての働く人にオススメできる一冊です。
モチベーションを高めて仕事をしなければならないのは、何も若い人だけではありません。
本書ではミドル世代以降の人に対して、自分だけでなく周囲の人、部下のモチベーションを高めること、そして自分たち世代が築いてきたものを継承することの重要性を説いています。
このことと関連して、著者の金井氏はリーダーシップやキャリアに関する多数の著書を出しているため、あわせて読んでみたいと思っています。